めまいに直接関連する器管としては、まずは内耳でしょう。
耳とは音を聞くための器管と思われがちですが、平衡感覚を感じる重要な働きもしているのです。耳は外耳(耳の穴)から始まり、中耳、内耳と行き当たります。この内耳が体のバランス(平衡感覚)を取る所になります。
有名なのが三半規管です。
三半規管の中にはリンパ液が満たされており、その液が移動することによって回転運動を立体的に感知できるのです。
三半規管につながり、頭の位置を感知するのが耳石器(前庭とも呼ばれる)です。耳石器の中には苔のような神経があり、それが移動することにより頭がどちらに動いたか知る訳です。この二つの器管が脳に直接つながっており、脳に体位の情報などを伝えています。
三半規管や耳石器などの器管は、あくまでも情報収集の器管です。この各器官で集められた情報を処理するのが脳になります。
その脳に異常が有ると、体を平衡に保つことが困難になり、めまいを感じる訳ですね。特に重要になるのが、脳の中心部にある脳幹といわれる部位に問題が生じるとめまいを感じます。
そして重要なのが、この脳幹は自律神経をコントロールしている脳でもあります。原因というと自律神経失調症を疑われる。その理由がここにある訳です。
次のページで、原因として疑われることの多い自律神経失調症についてお話していきます。